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妊娠と薬剤Q&A


Q6 妊娠中、アルコールを摂取してもいいのでしょうか?
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妊娠中のアルコール摂取により、流産、死産、先天異常が生ずることがわかっています。
アルコールは妊娠全期間を通じて影響がありますので、妊娠中は禁酒することをお勧めします。

妊娠中のアルコール摂取により、アルコールが催奇形性を有することは明らかで、先天異常としては表20に示すような症状が知られています。これらの症状を有する典型的なものは「胎児性アルコール症候群」が知られています。また、中枢神経障害が主体の不全型は「胎児性アルコール効果」と呼ばれています。欧米では精神遅滞の10~20%が胎児性アルコール症候群・効果によるものと推測されています。催奇形性の起こる原因としてはアルコール及びその代謝物であるアルデヒドが関与し、これらは胎盤を通過し、胎児細胞の増殖や発達を障害すると考えられています (表20)。

アルコール15mLを基準とした各種のアルコール飲料における換算表と妊娠中のアルコール摂取量と胎児への影響について表21に示します。

一般的には「胎児性アルコール症候群」は大量のアルコールを常習している母親から生まれています。胎児が罹患していた母親の多くは60~90mLを連日ではなく時々飲んでいたとするケースです。この場合、1日換算量にすると少なくなります。すなわち胎児への影響は1日飲酒量だけでは判断できず、飲酒パターンが関与すると考えられています。中枢神経障害が主体である胎児の80%の母親は70~80mL以上を週に数回程度飲んでいました。中枢神経障害に関しては、飲酒回数との関連が示唆されています。

妊娠中の飲酒に関しては「これ以下の飲酒量であれば胎児に影響がない」とする安全量は確立されていません。「少ない量でも胎児に影響を及ぼす可能性がある」ので、厳しい態度で禁酒を勧めることが重要です。
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