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HOME > 教育室 > Cancer Practice > 第2回 薬剤師の役割を感じ取る実薬を使った注射剤調剤実習

岐阜大学医学部附属病院 薬剤部長 伊藤 善規 先生(左)
副薬剤部長 松浦 克彦 先生(中)
認定実務実習指導薬剤師 岡安 伸二 先生(右)
 抗悪性腫瘍剤の調剤実習は、薬剤が高価なことや抗悪性腫瘍剤の被曝の危険性など、学生の安全性の確保が担保できないことから、模擬薬剤の使用や見学のみというところが ほとんどである。
岐阜大学医学部附属病院では、「間違うことのできない」注射剤調製鑑査システムを用いて、患者さんに使用する抗悪性腫瘍剤を使った調製実習を行っている。ただし、そのシステムに頼ることなく、注射剤調剤の考え方を学ぶことで薬剤師が注射剤調剤を行うことの意義を感じ取って欲しいというのが同病院の考えだ。

やる気のある人を伸ばす学生の自主性を重んじる実習

 5月から開始された第1期の実務実習で、岐阜大学医学部附属病院が受け入れた学生は8名。実務実習は4名ずつの2グループに分けてスケジュールを組んでいる。
また、同病院では毎日学生の中で班長を決め、班長に責任を持たせるやり方で実習している。
同病院の薬剤部長の伊藤善規先生が会長を務める岐阜県病院薬剤師会では、県内のどの病院で実務実習を行ってもモデル・コアカリキュラムに沿った一定以上の質が確保できるようにと、実務実習の手順書を作成した。
手順書は、これまで何度もトライアルを行って問題点を洗い出し、改訂を重ねて作り上げた。また、実習の際に学生に与える課題は約140ものテーマがあり、岐阜県内の病院で共有している。
指導については、薬剤部のスタッフ全員が分担する形でスケジュールを組んでいる。指導薬剤師の役割は、薬剤部内の実習担当の割り振りや具体的な指導内容についての確認などである。
実務実習は忙しい業務の合間を縫って行っているが、忙しい時間帯には課題を与えて学生同士のディスカッションの時間に当て、日常の業務に支障をきたさないように工夫している。
また、薬剤師全員が講師を担当し、業務、疾患、がん、チーム医療に関連した講義(49講義)を行うことにより、学生の知識向上に努めている。
4年制の実務実習と大きく変わったのは、より学生の自主性を重視している点だ。学生にはあらかじめスケジュールを渡して、事前学習や準備などを能動的に行うように促している。
評価基準も、学習方略(LS)ごとに「何ができるか」を点数化し、客観的な評価を行うことができるものを独自に作成した。学生自身もこの評価基準に従って自己評価を行い、自分に足りない点があれば、自ら申告して復習させるように指導している。
こうした取り組みにより「やる気のある学生が自分で伸びていく」実務実習体制を作り上げている。

PICC 2010年No.3

 

この頁の記事提供:株式会社医薬情報センター

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